
東京歯科大学市川総合病院は、2026年3月31日をもって閉院する予定であることを公式に発表しました。市川市内でも規模の大きな総合病院として長年地域医療を支えてきた存在だけに、この発表は多くの市民にとって驚きのニュースとなりました。
同院は今後、病院としての機能を完全に失うわけではなく、運営母体の変更により新たな体制へと引き継がれる予定です。本記事では、東京歯科大学市川総合病院の閉院について、公式発表をもとに現時点で分かっている情報と、地域への影響を整理してお伝えします。
Contents
閉院の公式発表と今後のスケジュール
東京歯科大学の公式発表によると、以下の流れで病院の運営体制が変更されます。
2026年3月31日
東京歯科大学市川総合病院としての運営を終了(閉院)2026年4月以降(予定)
新たな運営法人のもとで、総合病院として再スタート
今回の閉院は突然の決定ではなく、病院運営の将来や地域医療の継続を見据えたうえでの判断とされています。診療の引き継ぎや患者への対応についても、混乱が生じないよう準備が進められているとされています。
東京歯科大学市川総合病院の歩み
創立から現在までの歴史
東京歯科大学市川総合病院は、東京歯科大学の附属医療機関として長い歴史を持つ病院です。戦後間もない時期から診療を開始し、時代とともに診療科や設備を拡充しながら、市川市を代表する総合病院へと成長してきました。
歯科大学附属病院という特性を活かし、歯科・口腔外科分野はもちろん、内科や外科など幅広い診療科を備え、地域住民のさまざまな医療ニーズに応えてきました。
市川市の地域医療で果たしてきた役割
同院は、市川市および周辺地域において中核的な医療機関としての役割を担ってきました。
救急医療への対応
専門性の高い医療の提供
地域医療機関との連携
こうした取り組みにより、多くの市民が「いざという時に頼れる病院」として利用してきた実績があります。家族の入院や手術、自身の通院など、思い出を持つ市民も少なくありません。
なぜ閉院するのか|運営変更の背景
今回の閉院は、病院そのものをなくすためのものではありません。医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、持続可能な医療体制を維持するための運営判断と位置づけられています。
市川総合病院は多額の赤字を抱えており、大学附属病院としての役割や経営環境、医師・医療スタッフの確保といった課題を総合的に検討した結果、別法人へ引き継ぐという選択がなされました。
閉院という言葉だけを見ると不安を感じますが、地域医療の空白を生まないための対応である点は押さえておく必要があります。
東京歯科大学市川総合病院の特色と実績
閉院を迎えるとはいえ、同院が地域に残してきた功績は非常に大きなものがあります。
総合病院としての幅広い診療体制
歯科・口腔外科分野における専門医療
教育・研究と連携した医療提供
これまで積み重ねてきた医療の質やノウハウは、新たな病院体制にも引き継がれていくことが期待されています。
地域への影響と市民の受け止め
東京歯科大学市川総合病院の閉院は、市川市民にとって一つの節目となります。
「長年お世話になった病院が閉院するのは寂しい」
「今後も同じ場所で医療が受けられるのか不安」
こうした声が出るのも自然なことです。一方で、病院機能が継続されることや、新たな体制で医療が維持される点に、安堵の声も聞かれます。
国際医療福祉大学市川総合病院へ引き継がれる予定
東京歯科大学市川総合病院は、閉院後、国際医療福祉大学市川総合病院として再スタートする予定とされています。大学が運営に関わる医療機関として、医療体制の強化や専門性の向上が期待されています。
新病院の開院や運営体制については、別記事で詳しくまとめています。
▶︎ 国際医療福祉大市川総合病院としての再スタートについてはこちら
まとめ|閉院は終わりではなく、次への引き継ぎ
東京歯科大学市川総合病院の閉院は、長い歴史に一区切りをつける出来事です。しかし、これは地域医療の終わりを意味するものではありません。
これまで培われてきた医療の役割は、新たな体制へと引き継がれ、今後も市川市の医療を支える存在であり続けることが期待されます。地元民の一人として、これまでの感謝とともに、新たな病院の歩みを見守っていきたいところです。









